入浴介助の安全チェックリスト|筋肉介護士バルクケア流の現場守護術

介護

はじめに

入浴介助は、介護現場でもっとも事故が起こりやすいケアのひとつです。

浴室は濡れて滑りやすく、体位変換や移乗など動作も多いため、介助者・利用者の両方にリスクがあります。

今回は、現役筋肉介護士の私が実際に使っている入浴介助の安全チェックリストを紹介します。

これを押さえておけば、現場の事故はグッと減らせます。

介助前チェック(準備段階)

環境確認

浴室・脱衣所の床が濡れていないか 手すり・イスの位置が適切か 浴槽マットがずれていないか

ここで「危ない」と感じたら、作業前に必ず修正。

準備段階で9割の事故は防げます。

物品の準備

バスタオル・着替え・洗身道具を手の届く位置に配置 シャワーの温度を38〜40℃に設定 防水エプロンや滑り止め靴の着用

介助中に「アレがない!」と探す動作は転倒リスクを上げます。

筋肉も段取りも“ウォームアップ”が大事。

介助中チェック(実施段階)

声かけと合図

浴室に入る前に「今から入りますね」と伝える 動作ごとに「立ちます」「座ります」と説明 聴覚が弱い方には、肩や手に軽く触れて合図

「いきなり動かす」は筋トレで言えばノーウォームアップ。危険です。

移乗動作

腰を落とし、背筋をまっすぐ保つ(デッドリフトフォーム) 利用者の足元を安定させる 介助者の足幅は肩幅以上で支点を作る

腰を守るフォームは介護士の命。

ここは筋肉介護士の見せ場です。

洗身・洗髪

石けんやシャンプーは床に垂らさない 浴槽マットやイスの上で洗う場合は滑り止めを必ず確認 顔や頭を洗う時は片手を肩や背に添える

一瞬の油断が滑りに繋がります。常に“片手介助”を意識。

介助後チェック(終了段階)

体調確認

浴後は血圧が下がりやすいので、立ちくらみがないか確認 脱衣所に移動後はすぐにバスタオルで保温 水分補給の声かけ

ここでの数分が、ヒートショック予防になります。

後片付けと次の準備

床の水分を拭き取る 手すり・イス・マットを元の位置に戻す 物品を補充して次の介助に備える

片付けは「次の安全」のための筋トレだと思って丁寧に。

バルクケア流ポイント

環境9割、介助1割  事故は準備不足から起こる。 フォームは筋トレ基準  腰・肩・膝を守る動き方を徹底。 声かけは筋肉と同じで“継続”が効く  一回ではなく、動作ごとに丁寧に。

まとめ

入浴介助は、「慣れてるから大丈夫」が一番危険です。

準備・実施・終了の3段階でチェックを徹底することで、利用者の安全と介助者の健康が守られます。

筋肉で守る、段取りで守る——これがバルクケア流の入浴介助術です。

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