認知症ケアで避けるべきNGワード|筋肉介護士バルクケアが現場で学んだこと

介護

はじめに

認知症ケアでは、言葉ひとつで相手の安心感や信頼関係が大きく変わることがあります。

何気ない一言が、利用者さんを不安にさせたり、混乱させたりすることも少なくありません。

今回は、現場歴10年の筋肉介護士バルクケアが、実際の経験から学んだ**「認知症ケアで避けたいNGワードとその理由」**を紹介します。

NGワードとその理由

「さっき言ったでしょ」

理由:繰り返し同じ質問をするのは病気の症状であり、意図的ではありません。

この言葉は「責められている」と感じさせ、安心感を奪ってしまいます。

代替案:「そうでしたね、もう一度説明しますね」

→ 相手のペースに合わせて、落ち着いたトーンで繰り返す。

「覚えてないんですか?」

理由:記憶障害がある方にとって、覚えていないことを責められるのは苦痛。

この言葉は自己否定感を強めてしまいます。

代替案:「では一緒に確認しましょうか」

→ 記憶を試すのではなく、安心して思い出せる環境を作る。

「間違ってます」

理由:間違いを直接指摘すると、プライドを傷つける可能性があります。

特に人生経験豊富な高齢者にとっては、屈辱感に繋がることも。

代替案:「そういう見方もありますね。こういう方法もありますよ」

→ 否定せずに別の方向へ会話を導く。

「危ないからやめてください」

理由:禁止されると反発や混乱が生じやすい。

また、「危ない」という言葉だけでは具体的に何が危険か伝わらない。

代替案:「こちらの方が安全ですよ。一緒にやりましょう」

→ 行動を止めるのではなく、安全な代替行動を提案。

「忘れてしまいますよ」

理由:不安を煽るだけで解決にならない。

本人は忘れることを恐れている場合も多く、この言葉は逆効果です。

代替案:「大丈夫ですよ。ここに書いておきましょう」

→ メモや写真を活用してサポートする。

バルクケア流・声かけの心得

否定より提案  できないことを責めるより、できる方法を一緒に探す。 安心感を優先  事実よりも「この人といると安心する」という印象を残す。 表情と声のトーンも言葉の一部  筋トレでフォームが大事なように、ケアでは表情・声色が大事。

まとめ

認知症ケアでは、言葉選びひとつで信頼関係が変わります。

避けるべきNGワードを知り、代わりに安心感と尊厳を守る声かけを使うことで、日々のケアは確実に良くなります。

「言葉は筋肉と同じ。鍛えれば優しさも強くなる」——これがバルクケア流の認知症ケアの考え方です。

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