はじめに
認知症の方とのコミュニケーションでは、現在の出来事よりも過去の思い出の方が鮮明に残っていることがあります。
そのため、昔の話題を引き出す「昔話引き出しトーク」は、会話をスムーズにし、安心感や笑顔を引き出す有効な方法です。
ここでは、現役筋肉介護士バルクケアが実際に使って効果のあった、昔話を引き出す会話のコツとテーマを紹介します。
なぜ昔話が有効なのか
- 長期記憶は比較的保たれていることが多い
- 楽しい記憶や懐かしい体験は感情を動かしやすい
- 会話の流れが安定し、混乱や不安を減らせる
昔話は、認知症ケアにおける「安心の種」です。
引き出しトークの基本姿勢
- 相手が話したくなるきっかけを作る
- 話を途中で遮らず最後まで聞く
- 共感のリアクションを大きめに取る
会話は「質問攻め」ではなく、自然な流れで思い出を引き出すことが大切です。
具体的な昔話テーマ例
これらは年代や地域に関係なく、多くの人が答えやすいテーマです。
会話を広げるコツ
- 「はい」「いいえ」で終わらない質問にする
- 相手の言葉を繰り返して共感を示す
- 表情やジェスチャーを交えて会話する
例えば「昔は川で泳いだよ」と言われたら、
「川で泳いだんですね!どこの川ですか?」とさらに深掘りしていきます。
話が途切れたときのフォロー
五感に関わるきっかけ(視覚・聴覚・嗅覚)は、記憶を引き出しやすいです。
よくあるNG行動
会話の目的は「正しい情報を引き出すこと」ではなく、楽しい時間を共有することです。
バルクケア流ポイント
まとめ
認知症ケアでの昔話引き出しトークは、相手との距離を縮めるための大切なコミュニケーション技術です。
思い出話がきっかけで笑顔が増えれば、その時間自体がケアになります。
「会話も介護の一部」——これがバルクケア流の認知症ケアです。


