はじめに
入浴介助は、介護現場でもっとも腰に負担がかかる仕事のひとつ。
温かいお湯で利用者さんの筋肉はゆるみますが、その分、支えが必要な場面も多くなります。
ここでは、現役筋肉介護士バルクケアが実践している腰を守る持ち方・支え方を紹介します。
腰を守る基本姿勢
腰痛予防の第一歩は、背筋をまっすぐに保ち、膝と股関節で動くことです。
介助中に腰だけを曲げてしまうと、腰椎に大きな負担がかかります。
体を利用者さんに近づける 腕だけでなく、下半身で支える 足幅は肩幅より少し広めにとる
この姿勢は、筋トレでいうデッドリフトやスクワットの基本フォームと同じです。
持ち方の工夫
入浴介助では、利用者さんを持ち上げるのではなく支点を作って支えるのが安全。
- 手首や腕を直接つかむのではなく、前腕や脇下から安定した支え方をする
- 介助ベルトを活用し、滑りやすい浴室でも安定を確保
- 自分の手足も浴槽のフチや床で踏ん張れる位置に置く
浴室は床が滑りやすく、支えの角度が崩れやすいため、支え方は事前にシミュレーションしておくのが安心です。
支え方のポイント
例えば浴槽から出すときは、「片足→もう片足→立位」という3ステップで移動させると、負担が分散されます。
補助具の活用
腰の負担を減らすには、補助具の導入も効果的です。
- シャワーチェア 浴槽用手すり
- 入浴リフト
特に入浴リフトは腰痛持ちの介護士の救世主とも言える存在。
現場によっては導入が難しい場合もありますが、提案してみる価値は十分あります。
よくあるNG動作
これらは、介助者の腰と利用者の安全の両方にとって危険です。
バルクケア流ポイント
まとめ
入浴介助は、正しいフォームと支え方を徹底すれば腰痛は防げます。
筋トレで培った体の使い方を活かし、腰を守りながら利用者さんの安全も守りましょう。
「腰を守るのも介護技術」——これがバルクケア流の入浴介助の考え方です。