はじめに
介護の求人は、インターネットや求人誌を見れば常に大量に掲載されています。
「未経験歓迎」「週休2日」「福利厚生充実」――求人票だけを見ると、どこも働きやすそうに見えるでしょう。
しかし、実際に働き始めて「思っていた職場と違った」「求人票と条件が合っていない」と後悔するケースは少なくありません。
私自身も求人票を信じて応募し、入職してから「これはブラックに近いのでは…?」と感じた経験があります。
この記事では、その体験を交えながら、求人票だけでは分からないブラック施設の見抜き方を整理していきます。
求人票が信用できない理由
求人票はあくまで“応募者を集めるための広告”です。
事業所側にとって不利な情報は書かれないのが当たり前。
例えば、
- 「残業ほぼなし」と記載 → 実際はサービス残業が常態化
- 「有給取得率80%以上」と記載 → 取得しているのは管理職だけで現場はほぼゼロ
- 「アットホームな職場」 → 実際は人間関係がギスギス
このように、表面的な言葉だけでは実態は判断できないのです。
未経験歓迎が必ずしも安心ではない
ある施設に「未経験歓迎・研修あり」と書かれていたので応募しました。
「教育体制が整っている」と期待したのですが、実際は研修は数日だけ。
その後すぐに現場へ放り込まれ、
「これお願い」「見て覚えて」
と任されるばかりで、先輩が横について教えてくれることはほとんどありませんでした。
慣れていない利用者対応するのは本当に怖かったです。
求人票に「研修あり」と書かれていても安心できません。
**「研修はどれくらいの期間?具体的にどんな内容?」**と面接時に聞くことが重要です。
処遇改善加算の“書いてあるだけ”問題
「処遇改善加算あり」と求人票に書いてあると、「給料が上がる」と期待する人も多いでしょう。
しかし、実際に給与明細にその項目が反映されていないケースも少なくありません。
多事業所ではこの様な話も
面接では「加算があります」と言われたのに、実際の給与明細には記載なし。
確認すると「ボーナスにまとめて支給している」との説明でしたが、実際は寸志程度。
処遇改善加算=給与アップと考えるのは危険です。
必ず「処遇改善加算はどのように還元されていますか?」と聞きましょう。
これにきちんと答えられない事業所は注意が必要です。
シフトの実態は求人票では分からない
求人票によくある「週休2日制」という表記。
実際には人手不足で希望休が通らず、夜勤明けの翌日に早番が入ることもあります。
私が聞いた話では、
6連勤が普通 夜勤明けにそのまま研修参加 前日の夜に急にシフト変更
という状況でした。求人票の「週休2日」は、実質“名ばかり”だったのです。
本当に休みが取れるのかを見抜くには、実際の勤務表サンプルを見せてもらうのが一番確実です。
「福利厚生充実」の中身を精査する
求人票に「福利厚生充実」とあっても、その内容を確認しないと意味がありません。
ありがちなケース:
- 実際には「制服貸与」「交通費支給」程度
- 退職金制度はあるが“勤続10年以上”が条件
- 賞与は「業績による」と書かれていて実際は寸志
「福利厚生充実」と書かれていても、具体的に何があるのか、いつから利用できるのかを確認しましょう。
人間関係と雰囲気は見学でしか分からない
求人票でよく見る「アットホームな職場」
私が入った施設でもそう書かれていましたが、現実は真逆でした。
先輩職員が新人に冷たく、利用者への対応も流れ作業。
とても「アットホーム」とは言えませんでした。
だからこそ、職場見学は必ずお願いすべきです。
ポイントは以下の通りです。
- スタッフ同士が声を掛け合っているか
- 利用者への対応に笑顔があるか
- 新人が質問しやすい雰囲気か
短時間でも、現場の空気感は十分に伝わってきます。
応募前に確認すべき質問リスト
面接時には、求人票に書かれていない部分を積極的に質問しましょう。
これらの質問に明確に答えられない場合、その職場は要注意です。
ブラック施設の兆候チェックリスト
最後に、求人票や面接で気づける「危険信号」をまとめます。
一つでも当てはまれば要注意、複数当てはまればブラック度は高いと考えましょう。
おわりに
介護求人は数が多いぶん、当たり外れも大きいのが現実です。
求人票はあくまで入口であり、現場の実態は自分で確認する姿勢が欠かせません。
私自身の経験からも言えるのは、
この3つを意識するだけで、ブラック施設に当たる確率は大きく下げられます。
介護は本来、やりがいと誇りを持てる仕事です。
だからこそ、最初の「職場選び」で失敗しないように、しっかりと見極めていきましょう。

