はじめに
「どこも人手不足で大変」
「求人出しても応募が来ない」
「若い人が定着しない」
介護現場でよく聞くこれらの言葉。
確かに少子高齢化の中、労働力の確保は深刻な課題です。
しかし、本当にそれだけが原因でしょうか?
人が来ない・続かない理由の多くは、“内部要因”にあるのではないか。
今回は、「人が集まらない」の裏にある“経営の盲点”に切り込みます。
本当に“外部要因”だけなのか?
「人手不足」は、たしかに社会全体の問題です。
でも、同じ地域・同じ業種でも、
人が定着する事業所
すぐに辞めてしまう事業所
にハッキリ分かれる現実があります。
それはつまり、
「集まらない理由」はその事業所自身にあるということ。
現場が逃げる“5つの本当の理由”
① 給与に“納得感”がない
→ 基本給が低い/手当が複雑すぎる/処遇改善が実感できない
② シフトがブラック
→ 連勤、急な呼び出し、夜勤明け→早番など、身体的に持たない勤務体系
③ 管理者・リーダー層のマネジメントが未熟
→ 「相談しても変わらない」「注意だけして放置される」など、信頼関係の欠如
④ クレーム対応が現場任せ
→ 「利用者家族が怖い」「理不尽なクレームでも守ってくれない」
⑤ 成長もキャリアも見えない
→ 「ずっと介護士のまま」「評価が曖昧」「資格を取っても給料は変わらない」
「辞めるのは本人のせい」ではない
辞めた職員について、こう語る上司はいませんか?
でも、その背景には…
が隠れているケースがほとんどです。
人が辞めるのは、**「環境とのミスマッチ」**が多く、
その“環境”を整えるのは経営と管理者の役割です。
「人が来ない」のではなく「来た人を活かせていない」
よくあるパターン
・未経験者にいきなり現場投入
・新人研修がマニュアル渡しで終了
・中堅職員が常に疲弊している
・教える人も余裕がない
これでは、せっかくの人材も育たず、次々と辞めていくのは当然です。
本当の改革は、“経営者側”から始まる
人材確保は「求人広告」や「採用コスト」だけの問題ではありません。
経営者や管理職がまずやるべきことは
・今いるスタッフが「働きやすい」と思える環境づくり
・処遇や評価に対する納得のある説明
・職員の声を“業務改善”に活かす姿勢
おわりに
「人が来ない」「辞めてしまう」
その現象だけを見て、社会や若者のせいにしていないか?
本当の課題は、“現場を整えることを後回しにしてきたツケ”にあるかもしれません。
人が育ち、残り、広がっていく現場は、
「働く人が大切にされている」ことが前提にあります。
もう“言い訳”はやめよう。
現場から逃げていく人の声に、経営はもっと耳を傾けるべきです。

