はじめに
車椅子への移乗介助は、介護現場で毎日のように行う基本動作。
しかし、この動きが腰痛や肩・膝の負担につながることも多いです。
私は介護歴10年&筋トレ歴も長い筋肉介護士ですが、フォームを意識するだけで腰の負担は大幅に減らせると実感しています。
今回は、現場で実践できる正しい移乗フォームと注意点を紹介します。
移乗動作で腰を痛めやすい原因
- 腰を丸めたまま持ち上げる 介助者の足元が不安定
- 利用者の体重移動がうまくいかない 急な動きや引っ張り動作
筋トレでフォームを崩すとケガするのと同じで、介助もフォームが命です。
バルクケア流・移乗フォームの基本
足幅を広くして安定基盤を作る
肩幅より少し広めに足を開く 片足を半歩前に出し、移動方向へ体の向きを合わせる
これで腰だけに負担が集中するのを防ぎます。
腰ではなく脚で支える
膝を軽く曲げ、太ももとお尻の筋肉(大腿四頭筋・ハムストリング・大臀筋)で重さを受け止める
腰はまっすぐキープ(デッドリフトの背中を意識)
「持ち上げる」より「体重を移す」イメージで動きます。
利用者の足元と重心を安定させる
足底がしっかり床についているか確認
移動方向へ体重を移すタイミングを声かけで合わせる
「せーの」で同時に動くとスムーズ
体をひねらない
腰をひねったまま移乗すると椎間板に負担が集中します。
体の向きを変える時は足を動かして正面を向く
筋トレでNGな「腰だけひねる動作」と同じく、介助でもケガのもとです。
介助時の声かけ例
「今から立ちますね」 「せーの、で移ります」 「もう少し前に座りましょう」
声かけは利用者の安心だけでなく、動作のタイミングを合わせるためにも重要です。
よくあるNG動作
バルクケア流ポイント
まとめ
車椅子移乗は、介護士にとって基本中の基本。
でも、腰を守るフォームと段取りを徹底することで、安全性も効率も格段に上がります。
**「腰を壊さず長く働くための技術」**として、ぜひ今日から意識してみてください。


